自組織とは別に消防本部のLoGoチャット組織を立て、地域の消防団員にもアカウントを配布して活用されている三重県名張市。今回は消防組織の中で具体的にLoGoチャットをどんな風に活用して頂いているのか、消防団担当室のお二人にお話をうかがいました!
(取材日:令和3年9月27日)
◆お話をうかがった方
消防団担当室
室長 松生隆氏(写真左)
室員 竹森康介氏(写真右)
三重県名張市
◆人口:76,990人(令和3年10月1日現在)
◆世帯数:34,638世帯(令和3年10月1日現在)
◆予算規模:273億4000万円(令和三年度当初)
◆面積:129.8km²
■はじめに、アカウントの配布状況について教えてください
消防団担当室では3名がアカウントを持っています。消防団員については全体で430人のうち、幹部13名に配布して使用しています。
■現在、どんなトークルームを作成されていますか。
名張市の消防団は、地域ごとに9つの分団に分かれているので、各分団長+事務局ごとのルームを作成しています。そのほかに本団(消防団長・副団長)のルーム、事務局員とアカウント配布している消防団全員が参加している全体連絡用ルーム、分団長同士で各自作成しているトークルームなどがあります。
■LoGoチャットの具体的な活用シーンを教えてください。
まず、平時の日常的な連絡で活用しています。導入前は日中別の仕事をされている消防団長の方になかなか電話が繋がらないということがありましたが、それぞれの地域から出た相談事や消防資材に関する事務連絡などをチャットで気軽にやりとりできるようになりました。
それから分団が火災場所へ出動した場合、ノートに出動メンバーの名前を書いて、出動したらチェックボックスにチェックを入れるという運用を行い、出動者の報告をもらっています。以前は紙に出動メンバーを書いてチェックする方法で、確認にひと月かかることもありましたが、LoGoチャットでの連絡にすることで、翌日には提出してもらえるようになりました。
また、事務局から分団長へ、火災の発生場所について地図画像を送るのに使っており、発生場所を知らせるだけではなく、情報の保管目的でも利用しています。今までは電話のみで概ねの発生個所を伝えるのみでしたが、よりわかりやすくなったと思います。
消防団員のみなさんには個人端末で利用してもらうため、情報漏洩を懸念していましたが、使用済みのファイルの破棄など、利用時のルールを策定して徹底してもらっています。
■どのような導入メリットを実感していますか。
今まではメールでのやり取りの際、市のセキュリティポリシーに則ってパスワードを付けるなど、一通送るのにも手間がかかっていましたが、連絡がとても楽になりました。
地域から依頼されることはコロナ禍で減りましたが、ちょっとしたことで相談もできるので、コミュニケーション量自体は増えましたね。既読がつけば相手が理解してくれたとすぐにわかるので、連携が密になりました。今までは個人用SNSなどで連絡をとっていたのですが、LoGoチャットは仕事用のツールなので、逆に気兼ねなく連絡がとれるようになったのかなと思います。
またトーク検索機能で、過去にやり取りした内容がテキストですべて残っているので安心感があり、思い出すときに助かっています。メールと違って間違って送ってしまった内容を削除して送り直せるのも便利ですね。
■今後検討している新しい使い方があれば教えてください。
LoGoチャットの利用で紙資料のやりとりほぼなくなったので、引き続き省力化・ペーパーレスでの活用を進めていきたいと思っています。これまで年に7回ほどある分団長会議について、分厚い紙資料を郵送していたのをデータ送付に変えました。訓練や消火活動での出動命令表も郵送の手間がなくなり、依頼日時を管理することにも役立っています。
現状まだ通話機能があまり使えていないのですが、たとえば大雨などの水位報告の連絡などで通話機能も使えるのではと活用を検討しています。今までは一時間に一度、フリーダイヤルで連絡をもらっていたため、通話機能を利用することでより便利になるのではと考えています。
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