上里町様では、一般職員の他、議員にもアカウントを配布し議会関連業務でもLoGoチャットを活用されています。今回は、LoGoチャット管理担当課様と議会事務局様だけでなく、議員の皆様にもLoGoチャット導入後の変化や利便性についてお伺いしました!
(取材日:令和4年9月9日)
◆お話をうかがった方
上里町議会議長 黛 浩之氏(写真上段中央左)
上里町議会議員 飯塚 賢治氏(写真上段中央右)
上里町議会議員 伊藤 覚氏(写真上段右)
上里町議会議員 石井 慎也氏(写真上段左)
上里町議会事務局 議事庶務係 係長 飯塚 剛氏(写真下段右)
総合政策課 政策調整係 主任 野崎 洋平氏(写真下段左)
埼玉県上里町
◆人口:30,616人(令和4年8月末現在)
◆世帯数:13,259(令和4年8月末現在)
◆予算規模:9,613,000千円(令和4年度当初予算)
◆面積:29.18平方キロメートル
■はじめに、アカウントの配布状況について教えてください。
事務局:上里町では、(LoGoチャットの利用環境を)通常の「埼玉県上里町」組織とは別に「埼玉県上里町議会」組織も作成しており、議員と議会事務局にアカウントを配布しています。
令和2年3月から全議員にタブレットを支給しており、LoGoチャットのモバイルアプリをインストールした状態で支給しています。また、希望に応じ、議員の私用スマートフォンにもLoGoチャットをインストールしています。
■LoGoチャットを利用しようと思ったきっかけを教えてください。
総合政策課:もともと上里町の職員にLoGoチャットのアカウントを配布していました。その中で、議員さんにもアカウントを配布したら便利なのではないか、という話題が出たことがきっかけです。
■現在、どんなトークルームを作成されていますか?また、それぞれのトークルームの具体的な活用シーンを教えてください。
事務局:「議会事務局からのお知らせ」「委員会毎のトークルーム」「LoGoチャット研修会」を作成しています。運用ルール等は特段決めていませんが、トークルームを議会事務局で作成することが多いです。
議員:議員同士でトークルームを作成することもあります。
・「議会事務局からのお知らせ」トークルーム
事務局:議会事務局と全議員が参加しており、会議の日程連絡や資料共有の他、各課からの照会事項の共有も行っています。日程連絡の活用としては、モバイルアプリを利用していない議員やガラケーを利用している議員を考慮し、日程調整自体はメールや電話で実施していますが、会議が近くなったらLoGoチャットでお知らせするようにしています。資料の共有については、LoGoチャット上からプレビューで閲覧できるようにPDFでの資料添付や、資料格納場所を共有しています。最近では、連絡事項の共有にノート機能も活用し始めました。
その他、今年の6月にひょうが降った際には、被害情報や現場の写真をLoGoチャットで共有しました。議会事務局から議員に対して、事前にLoGoチャットの災害時の利用について案内は行っていませんでしたが、一番利用しやすく、全員が確認できるという点で、自然とLoGoチャットが使われていました。
・「委員会毎」のトークルーム
事務局:議会事務局と各委員会の担当議員が参加するトークルームです。トークルームでは、主に会議案内や会議資料の共有として活用しています。事前に資料を共有することで、会議開催前に各議員から意見を貰うことができ、会議当日の議論がより深まるようになったと感じています。
議員:会議資料が事前にLoGoチャットで共有されるので、自宅からでもモバイルアプリを利用して、すぐに資料の確認や事前に内容についての質問ができるので便利ですね。
・「LoGoチャット研修会」トークルーム
事務局:今年度議員の改選があったため、新しい議員にもLoGoチャットの操作方法を学んで欲しいと思い、操作研修用のトークルームを作成し、操作方法を紹介しました。
議員:実際に自分で操作し、メッセージや写真などを送りあうことで利用イメージを体感することができ、よい練習になったと感じています。
■議会に導入する上で工夫されたことはありますか?
総合政策課:総合政策課にて、初回ログイン方法等をまとめた導入資料を作成しました。
導入資料としては、「簡単すぎるぞLoGoチャットマニュアル」もありますが、全部読み切れない人もいるので、シンプルな資料を作成して展開しました。
また、タブレットへのアプリインストールは事務局で実施したので、使い始めるまでのハードルが少し下がったのかもしれません。
■どのような導入メリットを実感していますか?
・議会事務局としてのメリット
事務局:これまでの、電話やメールを使った会議の日程確認の手間が減りましたね。電話は繋がるまでかけなければいけないし、メールは相手が読んだか分からないため返信を待たなければなりませんでした。LoGoチャットでは、既読・未読が分かるので、伝達状況をリアルタイムに確認できます。また、これまでは資料を共有するために資料を印刷して、個別に手渡しや郵送も行っていましたが、LoGoチャットでは、PDF資料や資料格納場所を共有できるようになったので、ペーパーレス化にも繋がりました。
・議員としての導入メリット
議員:議会事務局と同じメリットを感じていますが、既読・未読が分かることが最大のメリットです。これまで事務局からのメール連絡については、メールを確認した旨の返信をする必要がありましたが、LoGoチャットでは、返信の手間を省くことができ伝達度合を事務局側に確認してもらうことができます。
また、これまでは個人の連絡先を知りたい場合があっても、プライベートな部分のため聞きづらいと感じていましたが、LoGoチャットのアカウントがあることで議員同士が気軽に連絡が取れるようになったこともメリットだと思います。
■議員の皆様も積極的にLoGoチャットを利用されている印象です。導入当初から積極的に利用されていたのでしょうか?
議員:例えば、ガラケーからスマートフォンに移行した直後はストレスがありましたが、すぐにスマートフォンに慣れて説明書を見ることもなくなったと思います。LoGoチャットも同じで、入口のハードルは高いかもしれませんが、導入してしまえば便利に使えることが分かります。今や、ご飯を食べるときに箸を持つような感覚です。
事務局:導入時に利用を強制しなかったことも良かったかもしれません。「日頃利用している個人用SNSと同じなので、とりあえず使ってみましょう」と案内をしました。現状メールや電話での連絡も残っていますが、徐々にLoGoチャットに移行していくと思います。
■今後検討している新しい使い方があれば教えてください。
議員:LoGoチャットの通話機能を緊急時の連絡用として活用したいと考えています。
総合政策課:議員に対してすべての機能を紹介できていないため、研修会で機能を紹介して活用の幅を広げていきたいと考えています。また、各自治体で議会でのLoGoチャットの活用が進み、議員版LoGoチャットUG(注1)が出来たら良いな、と思っています。
作成者のコメント
「LoGoチャットはご飯を食べるときに箸を持つような感覚で使える」と力強く仰っていたことが印象的で、そこに至るには使い始めるまでのハードルを下げることがポイントだと感じました。
皆様の自治体でも、議会関連業務でのLoGoチャットの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
注1 LoGoチャットUG(ユーザーグループ)は、LoGoチャット上に開設された全国の自治体職員のためのコミュニティです。
https://publitech.fun/entry/2020/08/28/155755
上里町様の事例をまとめた、庁内展開用のA4資料がございます。
ご希望の方はサポートルームよりお声掛けください!
※資料のお渡しは自治体様に限ります。