【イベント開催報告】自治体DXウィーク2022第3弾!愛知県小牧市様

9月1日(木)~8日(木)の期間で、自治体様向けオンラインセミナーを全6回開催いたしました。
自治体DXへの取り組みがますます求められる中、本セミナーでは全国430自治体が導入するローコード電子申請システム「 LoGoフォーム」を用いて行政手続きオンライン化に取り組む自治体様にご登壇いただき最新事例や、その推進手法をご紹介しました。

今回は、DXウィーク第3回にご登壇いただいた愛知県小牧市様の発表をレポートします!

第3回「小さくはじめて育てる、業務効率向上を前提としたDXの進め方」

開催日:2022年9月6日

ご登壇:愛知県小牧市 行政改革課 行政改革係

    主査 早川 和宏 様
    

ご登壇いただいた早川さんは、令和2年より他の業務と兼務する形で行政手続のオンライン化担当に着任されました。

当初はDXに関する知識もなかったとのことでしたが、庁内の職員の方々も同じようにITの専門知識はない中、多数業務を持ちながらオンライン化を進めていく必要があるからと、徹底して同じ目線に立ち、ツール選定から現場への丁寧なサポートされている姿勢が大変印象的でした。

 

まず、小牧市様でのデジタル化への歩みですが、令和2年にLoGoフォームの無料トライアルを開始し、電子申請システムとしての機能面の確認、庁内外のアンケートや市民調査に活用可能かなどを検証されました。

複数ツールを比較検討の末、令和3年10月にLoGoフォームを本格導入し、職員向けにツールへの理解を深める講習会を開催しながら全庁的にツールの認知を広げていきました。ツール選定について、「誰でも使いこなせること」に特に重点を置いたそうで、今いる職員の方々のオンライン化への心理的ハードルをいかに下げられるかを考えていらっしゃいました。

庁内向けに複数回開催された職員向け講習会では、なんと早川さん自身が講師になられたそうで、庁内環境や業務を最も理解している職員だからできる伝え方にこだわり、丁寧なフォローを心掛けたそうです。

その結果、庁内で着実に活用が進み、導入から約1年半となる令和5年3月には「135」もの手続き(講座申込等含む)がオンライン化できる見込みだそうです。

小牧市様にご紹介いただいた行政手続きのオンライン化事例は以下の2つです。

①マイナンバーカード受取・申請インターネット予約

マイナンバーカードの受け取りや申請予約について、これまでは電話で受け付けをしてきましたが、他自治体でのオンライン事例を知ったことをきっかけに、webでも申請を受け付けられるようにしました。マイナンバーカードの受け取りや申請の予約については、すでにLoGoフォームを用いた他自治体事例もあったため、事例を参考に作成でき、期間としては、たった1週間(実際に操作をしたのは数時間!)で完成できたそうです。

令和3年8月29日から約1年間での総申請件数は3,801件にのぼり、電話でかかっていた時間を算出すると、計16,490分もの業務時間の削減へと繋がりました。

①マイナンバーカード受取・申請インターネット予約

 

②子ども医療費受給者証の交付申請に係る手続き 

出生届を提出後、再度来庁して手続きが必要だった「子ども医療費受給者証の交付申請に係る手続き」について、LoGoフォームを活用してオンラインでの手続きを可能にしました。作成期間はこちらも1週間とのことで、簡単に完成できたそうです。

令和4年3月から5か月程度で168件もの申請があり、申請者の来庁回数を削減できたことはもちろん、データで管理できることによる管理側の事務効率の向上にも繋がったとのことでした。

② 子ども医療費受給者証の交付申請に係る続き

 

どちらの事例も、住民の利便性の向上と業務改善の双方を実現する、素晴らしい事例ですね。

 

セミナーの後半では、小牧市様での行政手続きオンライン化推進の第一歩をお話いただきました。

他自治体のオンライン化の取組みを参考に進めるという点については、調査・検討・実施というフェーズに分けてご紹介いただきました。まず1から作ろうとせずに、他の自治体では取り組みがないか調べることで、作成する工数を削減できることはもちろん、実装事例があると、業務を所管する担当課でも具体的なイメージをもとに理解でき、オンライン申請の導入ハードルも下がりそうですね。

全庁的にオンライン化を進める上でのポイント・秘訣では、4つご紹介いただきました。

・ただ手続きをオンライン化するだけでなく、その前後の業務フローも含めて整理をしていくこと
・申請フォームの作成は1から作るのではなく既に事例がないか確認をしてから進めること
・手続きは原則オンラインでの受付を検討すること
・庁内での利用促進のために足を運ぶことを惜しまないこと

…どれも、現場でその業務に対応する職員の方々の負荷を軽減することを第一に考えた、重要なポイントですね。

最後に、参加いただいている自治体の皆様へのメッセージを頂戴しました。

住民の行政手続きオンライン化へのニーズは確実に高まる中、全庁のあらゆる手続きをオンライン化するためには、

・誰でも簡単に使いこなせるツールを選定すること
・導入後は、難易度の低い手続きから着手すること

をお話いただきました。

簡単なツールを用いてオンライン化に取り組んでいくうちに、申請件数も集まり、業務も楽になるという体験を積み重ねられ、少しずつでも着実に庁内のDX気運が高まっていきそうだと感じました。

現場のことを第一に考えた小牧市様のお取組みに、多くの自治体様が参考になったのではないでしょうか。

 

第3回DXウィークにご参加いただいた参加者の皆さんからも、以下のような感想をいただいています。

  • LoGoフォームの庁内展開だけでなく、行政手続のオンライン化の推進についても、庁内での促し方をどうすればいいか、悩んでおりましたので、参考になりました。
  • 電子申請の導入を検討するにあたり、各部署への醸成部分を含め、大変参考になりました。

登壇いただいた早川さん、本当にありがとうございました。

DXウィーク当日のアーカイブ動画や各登壇資料につきましては、自治体職員様限定で公開をしています。ご希望の方は以下よりお申込みください。

▼インターネットからお申込み
https://logoform.jp/form/trustbank/174503

▼LGWANからお申込み
https://tb.logoform.st-japan.asp.lgwan.jp/form/trustbank/174503